書とコミュニケーション

教室通信255号(令和8年4月)より

 ある統計によると、学生の皆さん、最近では学校でのクラスメートより、同じ習い事での友達との関係がつくりやすいとのことです。なぜかというと、クラスメートとは毎日顔を合わせるけれど、習い事の友達とはせいぜい週に一度なので、距離感としてそのぐらいの方が気楽なのだそうな。うーん、そうかー、学生さん達でもそのくらい周囲に気を使っているのかーと感じる次第です。そういえば書道教室でも、同じ学年の仲間で、あちこちで人の集まりができているなーと。
 一つには、みんなスマホの中の世界に夢中で、それとは別の、実際の周りの人とのコミュニケーションがうまく取りづらくなっているのかもしれませんね。
 筆で字を書くとき、毛は柔らかいですから、紙に対して押しつけて書くと太くなりすぎ先が割れ、力を抜くとひょろひょろした細い線になってしまいます。ほんとうにむずかしいですよね。筆の上下動をうまくコントロールできるようにすることが書の勉強です。うまくいかなくても、紙の上ではけがをすることもありませんから、じっくり練習しましょう。
 スマホでのタップはそんなことはなく、誰でもすぐできます。力の調節は必要ありません。便利な反面その裏返しで、使う方は、力の調節がうまくできなくなっているのではという気がします。
 人と接するとき、「あ、言い過ぎてしまった」とか、「こういうつもりだったのに、うまく伝わらなかった」とかありますよね。何事も加減が大切です。それはすぐできることではなく、何年もの経験があって始めてできることです。
 書道教室の皆さん、筆を持つ手の力の加減と通じるところがあると思いませんか?

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