Q.4
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お互いの萌え仕草を答えよ |
A.4
| 「あ、ようやくまともな質問だ。えっと……」 ごく普通の質問に、伸吾の表情がほっとしたのが分かる。無理もないか。今までの質問って、伸吾が答えにくそうなのばっかりだったもん。――本当に先輩達、答え書いたのかなあ? 「ほら、次、充流の番」 用紙を受け取って、伸吾の回答を読むと 「『笑顔』……?」 思わず首を傾げた。伸吾、よく僕に”その怖い笑顔止めろ”って言ってるのに。変なの。 その点を聞いたら、凄く嬉しい言葉を貰った。伸吾が僕をちゃんと見てくれてる証みたいなものを。 「お前が俺にしか見せない笑顔の事だよ。あれ、かなりくるぞ?――抱きしめたくなるもん。俺が普段言っている怖い笑顔は、お前が人を拒絶する時に使う笑顔の方。俺に対して絶対しないって分かってても、嫌なんだよ」 「――ありがとう、伸吾」 本当に嬉しい。伸吾にそう言われるの。 「で、お前は何て書いたんだ?――って、充流ー!!」 「だって萌え仕草、でしょう?これ見ると、ついキスして押し倒したくなるんだもん」 「だからって、正直に書くなあ!」 「うわっ!伸吾、破いちゃ駄目だって!!報酬貰えなくなるよ?」 「ち、畜生!充流、書き直しだ!書き直し!直さなきゃ、一週間触らせないからな!」 「ええー?!つまんないなぁ」 仕方ない、伸吾が嫌がらない仕草にしておこう。んー……『走る姿』っと。 「はい、これでいい?」 「……これは、これで恥ずかしいものがあるが――さっきよりはましだから、いい」 そうかなあ?あれだって、そんなに恥ずかしいとは思わないんだけど。 『じっと自分を見つめる瞳』 これのどこが駄目なんだろう?今度、高崎先輩にでも聞いてみようっと。 |