アンケートに答えよう! 充流×伸吾編
Q.5
二人でいるのが好きな場所(デート場所)や萌え場所を答えよ
A.5
好きな場所、かあ……。うーん……。
数分悩んだ末、最初に俺が書き込み、次に充流が書いた。
「伸吾、どこにした?」
「とりあえず、教室にした。本当の場所を書いて覗かれんの嫌だから」
俺の台詞に充流も大きく頷いてくれた。
「そうだよねぇ。真に受けて覗きに来られたら堪んないもん」
いるからなあ、出刃亀な人間って。ましてや、このアンケート依頼主からして、危ないし。
「で、そういう充流はどこにしたんだ?」
「保健室」
気になって聞いた回答に、しばし沈黙してしまった。えーと、それって……。
「わざと、だよな?」
おそるおそる訊ねると、これにも又頷かれた。
「勿論。実際、僕達良く入り浸っているから、間違った解答じゃないと思うし」
「そうだよな。先生には申し訳ないけど、ここは協力してもらって」
流石に如月先生に逆らってまで、覗きをしようとする人間は限られるだろう。ああ、でも要注意か、あの二人組みには。
「うん、後で僕から頼んでおくよ。で、本当はどこが好き?伸吾」
「寮の自室。二人で好きなこと、のんびり出来るし、金、掛からないから」
そう言うと、充流は「最後の部分が伸吾らしい」と笑った。
「そういう充流はどうなんだ?」
「僕はね、伸吾のお家」
「へ?俺んち?」
充流の回答に首を傾げる。空き家だけど、人に貸す気のない両親に頼まれて、良く家の確認に行く。
その時、充流に緊急の用事がない限り、一緒に行って、そのまま外泊、なんてこともよくある。でも俺んち?
「だって、誰にも邪魔されないで二人っきりで過ごせるでしょう?ご両親には申し訳ないけど」
確かにそうだけど。
「自室だって二人きりだぞ?」
俺の疑問に、充流は珍しくむくれた顔で答えた。
「自室の方が捕まりやすいんだもん。ネットワークのこととか、部活の事とかで。伸吾の家なら、携帯マナーモードにしちゃえば、気が付きませんでした、で、言い訳立つから」


その台詞を聞いた俺は、なるべくデートの場所は俺んちにしよう、と思った。